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カスタマージャーニーマップを作ってみようと思っても、中々参考になる事例ってないですよね。調べて出てくるものはどれも複雑で分かりづらい上に、作り方も制作会社によって異なります。同じ質のマップを作ろうとすると、膨大な時間が掛かってしまい実践的ではありません。シンプルかつ時間の掛からない作り方が実践的と言えます。今回は仮の事例ですが実際にカスタマージャーニーマップを作り、完成図をお見せします。後半で便利な作成ツールもお伝えします。それでは早速ですが、カスタマージャーニーマップの作り方からお伝えしていきます。

カスタマージャーニーマップを作る5つのステップ

おさらいこちらがカスタマージャーニーマップを作る5つのステップです。今回はこのステップに沿って作っていきます。案件に関わらず応用が効くので、しっかり押さえてくださいね。

カスタマージャーニーマップを作る5つのステップ

  • ステップ1:ペルソナの設定を行う
  • ステップ2:ペルソナの行動を明文化する
  • ステップ3:ペルソナ設定、行動の検証
  • ステップ4:フレームワークの作成
  • ステップ5:カスタマージャーニーマップの作成

詳しく知りたい人はこちらの記事をご覧ください。

参考記事:WEB集客目的のホームページは必ず作っているカスタマージャーニーマップとは

事例と実際の進め方

事例と手順

クライアントの設定

今回はクライアントを以下の設定にして進めていきます。

  • クライアントは東海地方の製薬企業。
  • ライアントの商材の販促の相談をうけた。
  • 商材は『男性用育毛剤』で、売上がパッとしない。
  • 品質は良く価格も手頃ながら、パッとしないので販促に問題を抱えている。

あまり設定を細かくすると、他の案件へ活かしづらいので、設定はこちらでいきます。続いて5つのステップに沿って、作成していきますね。

ステップ1:ペルソナを考えてみる

ペルソナとは、ターゲットを「ある特定の人」レベルまで落とし込んだ架空の人物像を指します。ターゲット設定では主に以下の項目を想像で決めていきます。

  • 性別
  • 年代
  • 職業/業種
  • 住居エリア
  • ライフスタイル/趣味
  • 購読している雑誌
  • よく利用するアプリ/閲覧するサイト
  • 抱えている悩み/きっかけ
  • 解決しなかった理由

この時点では、像の範疇で構わないので、より具体的に1人の人物像がイメージ出来るまで落とし込みます。また、商材によって設定すべき項目も変わります。今回はBtoC商材なので、より個人的な項目にしました。BtoB商材では、以下の項目を追加します。

  • ターゲットの部署
  • ターゲットの役職
  • 所属する会社の規模

一概にこの項目は絶対とは言えません。あくまで設定すべき項目は「商材によって変わる」と認識しておいてください。今回は「性別」「年代」「職業」「住居エリア」「ライフスタイル」「よく利用するアプリ/閲覧するサイト」「抱えている悩み/きっかけ」「解決しなかった理由」を設定してきます。

ペルソナ設定

  • 性別:男性
  • 年代:38歳(妻・子供1人)
  • 職業:会社員(営業)
  • 住居エリア:愛知県
  • ライフスタイル:平日は7時ごろには帰宅しており、残業は少ない。フットサルが趣味で休日は運動を積極的に行っている。
  • 利用するアプリ/閲覧するサイト:Facebook、名刺管理アプリ、電車案内アプリ/Yahoo!ニュース
  • 抱えている悩み/きっかけ:最近薄毛に悩んでいる。勤務先の同僚の髪が増えた気がする。
  • 解決しなかった理由:今までは特に気にしていなかったが、同僚を見て気にするようになった。

1枚の紙にまとめたものが次の図です。
ペルソナ像この設定したペルソナ像は1枚の紙にまとめることをおすすめします。1枚の紙にまとめることで、チーム内がイメージしやすく企画や打ち合わせがスムーズに進みます。

ステップ2:ペルソナの行動を「文字」にしてみる

次に先ほど設定したペルソナ像が育毛剤を購入するまでのプロセスを時系列に沿って、明文化します。購買プロセスを大まかに「注意」「関心・興味」「検索」「購買」「情報共有」の5つのフェーズに分類出します。これらのフェーズ毎に、ペルソナ像が取る行動を想像で明文化していきます。「多くの人はこういう行動を取るであろう。」という視点で決めていくといいです。各フェーズでペルソナ像が取る行動は以下の様に考えられます。

  • 注意:同僚の髪が増えたのを目にする。
  • 関心・興味:ネットサーファインの最中に出てきた育毛剤の広告を目にし、広告をタップする。
  • 検索:広告の育毛剤の評判や、他の育毛剤について調べる。
  • 購買:評判や値段を見比べた上で商品を決定し店頭もしくはネットで購入する。
  • 情報共有:同じ悩みを持つ人にメッセージアプリ等で商品を勧める。

こうして次の様な図が出来ました。行動フロー_修正前

ステップ3:ペルソナ設定や行動を再確認

「ステップ1で想像したペルソナ像が、果たしてステップ2の行動を取るのか?」を一旦立ち止まって再考する必要があります。ここはクライアントやペルソナ像に最も近い人から意見を聞いてみましょう。例えば、「ユーザーが育毛剤を購入した後に、恥ずかしさから周りの人に勧めないのでは?」という意見が出たとします。この場合、「周りの人に勧めて貰う特典」を用意するか、情報共有段階での行動を見直すかの2択です。見直した結果、初回の購買後にレビューを投稿すると特典として洗髪用ブラシが貰える様に修正しました。ここで修正を行わないと、誤った想定で進んでしまうかも知れないので、必ずこの作業は行ってください。さて、修正後のペルソナの行動が次の図です。
行動フロー_修正後

ステップ4:フレームワークを作ってみる

次にカスタマージャーニーマップのフレームワークを作成します。基本的に、横軸は「注意」「関心・興味」「検索」「購買」「情報共有」の順に並べます縦軸は「思考」「接触ポイント」「行動」の順に並べます。思考とは、各フェーズで思うこと、感情を指します。接触ポイントとは、その行動を起こしたきっかけを指します。フレームワークは図4の様になります。カスタマージャーニーマップ_記入前

ステップ5:カスタマージャーニーマップへの入れ込み

最後のステップです。ステップ4で作成したフレームワークに、ステップ1〜3で決まった内容を入れ込んでいきます。すると次の図の様になります。
以上で、カスタマージャーニーマップの作り方は終わりになります。しかし、ここまで来ると色々な問題や課題が浮き彫りになります。カスタマージャーニーマップ_完成図

  • ネット広告はリターゲティング広告にすべきか?
  • 商品PRサイトの出来はどうか?
  • 特典はユーザーにとって魅力的なのかどうか?

など多くの課題が出てきますが、これらは運用後にPDCAを行い解決出来ることです。カスタマージャーニーマップを作成すると、スタートを切るまでのタスクが明確になり、スタートも早く切れます。早く切れる分、運用後の改善に時間も予算も回せます。作る手間はありますが、メリットも大きいので是非作ってみて下さいね。

時間短縮に役立つ!カスタマージャーニーマップ作成ツール

カスタマージャーニーマップ作成ツールこれまでカスタマージャーニーマップの実際の作り方をお伝えしてきましたが、実務の中でこの作業を毎回行うのは負担ですよね。続いては、その負担を軽くする作成ツールを紹介していきます。とても便利ですが、一度自分で作ってから、ツールを使った方がかえって要領を得るはずなので、一度は自分で作ってから使用してくださいね。

UX Recipe(β版)

uxrecipe_イメージ

引用:世界で最もカジュアルなジャーニーマッピングツール|UX Recipe

UX Recipe(β版)

ネットグループが提供しているカスタマージャーニーマップ作成ツールいです。一番の特徴は、直感的な操作でサクサク、オリジナルのマップを作れる点です。アイコンも豊富でビジュアルで理解しやすいマップが作れます使いやすさでは、このツールが最もおすすめです。出来たマップを他の人に共有したり、画像として取り出すことも可能です。「カスタマージャーニーマップを始めて作りたい。」「一度自分で作ったが、ビジュアル化して分かりやすくしたい。」「クライアントへの資料作りの時間を省きたい。」という人にはとてもおすすめです。

ExperienceFellow

experiencefellow_イメージ

引用:RESEARCH CUSTOMER EXPERIENCE|ExperienceFellow

ExperienceFellow

こちらはカスタマージャーニーマップをほぼ自動で作れる、有料ツールになります。特徴は、リアルタイムで本物のユーザー行動を追跡できる点です。被験者が物・サービスを購入するまでに取った行動をアプリを通じて都度、登録します。その登録されたリアルタイムの行動を依頼者側(ツールの利用者)が確認出来るという少し変わったツールになります。自分で作った場合や、他のツールで作成した場合はあくまで想像になります。その点、このツールで作った場合は根拠のあるマップに仕上がるでしょう。リンク先にデモ動画も用意されているので気になる方は見てみてください。お試し期間として14日間は無料で利用できるそうです。

まとめ

カスタマージャーニーマップを作る前に押さえておくべきこと

  • ステップ1では「ある特定の誰か」を想像できる様に項目を変える。またクライアントがBtoBか、BtoCかによって設定すべき項目も変わる。
  • ステップ2では、ペルソナの行動を予想する際、大多数の人が取るであろう行動を基に考える。
  • ステップ3を飛ばしてしまうと、顧客を誤解したまま計画が進んでしまうので、絶対に飛ばさない。
  • ステップ4,5で完成した図を見て計画が走る前に、運用前にすべきことを洗い出す。早くスタートを切り運用後の見直しに注力すべき。
  • カスタマージャーニーマップ作成に慣れてきたら、便利なツールもあるので活用すべき。

さて、今回はカスタマージャーニーマップの作る手順と完成図をお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。初めて作る人は、何から手を付けていいかイメージし辛かったはずです。しかし、実際に作る手順を見てみると難しい箇所は無かったのではないでしょうか?簡単に作れて、集客効果も上がるので始めない手はありません。慣れてくればツールもあります。クライアント、チームのためにも上記のことを実践してみてくださいね!

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